倉敷の旅 2009.4.9    倉敷の大原美術館

川舟コースの北端だった今橋です。 こちから見ると龍が浮き彫りになっているのが解りますね。

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で、その左正面が大原美術館。倉敷の大事業家大原孫三郎が、昭和5年に設立した日本最初の西洋美術中心の私立美術館です。

倉敷・大原美術館_02

近代西洋美術では東京上野の西洋美術館と、この大原美術館が日本における双璧ですね。私が初めてここ倉敷に来た高校卒業の頃には、民芸館にはあまり関心が無く、むしろこの大原美術館が目的でした。それが変わったのは数年後からですね。

東京上野の西洋美術館も個人の収集品(松方コレクション)が基になっていますが、こちらは絵画だけでなく、それを納める美術館まで個人で建ててしまいました。それもこんな立派な。


館内は撮影禁止ですので、建物しかお見せ出来ませんが、エル・グレコの「受胎告知」、ゴーギャンの「かぐわしき大地」、ルノワールの「泉による女」なんかは美術の教科書や、西洋美術の概説書などに良く出てきますね。あとセガンティーニの 「アルプスの真昼」も。

倉敷・大原美術館_03


昭和5年に建てられたのはローマ風の本館部分だと思います。

倉敷・大原美術館_04


こちらは東洋館の入り口。

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左はその東洋館ですが、正面からぐるっと右に工芸館があります。同じ大原総一郎がスポンサーとなった倉敷民芸館との違いは、こちらではバーナードリーチ、河井寛次郎に濱田庄司、富本憲吉、棟方志功や芹沢_介らの作品が中心です。大原総一郎は棟方志功のパトロンでもあったと思います。

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あの赤いベンガラ色の倉は芹沢_介館です。元からああいう色だったのか、芹沢_介に合わせてああしたのか判りませんが。「ベンガラ」と言うと沖縄を思い出しますが、日本には中国から朝鮮半島を経て、沖縄に伝わったらしく、インドのベンガル地方産のものを輸入していたため、ベンガラと名付けられたそうです。

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芹沢_介館だから、と思った理由は、芹沢_介と言えば紅型。その沖縄の紅型に良く使いますし、「紅型」と言う呼び名自体が「ベンガラ色から名前がついた」という説など温和しい方で、「インドのベンガル地方から来たものでベンガルがビンガタになまった」という説まであるぐらいです。

でもここ倉敷の近くには明治時代にベンガラ工場があったらしいし。でも倉敷の町にあまりベンガラ色の建物は見ないんですよね。どっちなんでしょう?


この建物は元は誰かの倉だと思いますが、江戸時代から大原家のものだったのかどうかは判りません。私の調べがついていないだけですが。

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本館の裏、南側は新渓園で、そこに1961年(昭和36)に、わりと現代建築っぽい分館が完成し、近代日本の洋画の常設展示館となっています。この写真はその分館へ行く途中の美術館の外側。道の向こう側は昔は倉敷民芸館の倉まで含めて古禄の水澤家の所有だった様です。

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今回は無かったですが、分館に最初に行ったときには当時武蔵野美大の教授でもあった山口長男さんの大きな油絵が展示してあって、「長男さんて、本当に偉いんだぁ。」と思いました。当たり前じゃないかって? 高校生の時ですからご勘弁を。

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長男さんは本当は「やまぐち たけお」と言うんですが、我が家では「ちょうなんさん」です。実は私は長男さんの水彩画(グワッシュ)を持っていて実家の部屋に飾っていました。なんでそんなもの持っていたのかというと、おじいちゃんが親友で、朝鮮の絵画教室で上級者は長男さんが、入門者はうちのおじいちゃんが教えていたんです。当時はうちのおじいちゃんの方が偉かったんですよ。絵書きとしてじゃなくて社会的にですが。油絵はですねぇ、趣味です。

で、戦後にうちのおじいちゃんがちっちゃな事業を始めたときに、ポスターだかなんだったかの図案に使おうと長男さんのとこに行って、「なんかちょうだいよ」と言ったら、ちょうどその頃長男さんはニューヨークのビエンナーレへの出品作の下書きにグワッシュを沢山書き散らしていて、「適当にもってって」ということになって、何枚か貰ってきた中の一枚だったんです。ちなみに我が家では「おじいちゃん」というと母方の祖父。父方の祖父は「岩田のおじいさん」と言います。父方の祖父は私が生まれるずっと前に亡くなっていたので。


こちらが分館からの出口。これなら分館と工芸館はもう一度来れるなぁ、と思ったのですが、時間が無くて行けませんでした。

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で、さっきの小径で反対側を。残念ながらこの先には行ってません。

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ちょっと良さげだったんですが。

大原家

大原家はですねぇ。沢山有りすぎて後回し。フキフキ ""A^^;

倉敷・大原美術館_14

 


この先の裏路地は実に良いところだった様ですが、残念ながらそこまでは足を伸ばしませんでした。

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ほんとに桜が綺麗ですねぇ。

北田証券

さっき大原美術館を出てきた裏門前の小径が右側の道です。そしてこの建物は北田証券。元北田証券ではなくて、この建物で本当に今も営業しています。

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川舟の船頭さんが「最近は金融不況で株も安くなってますから、お帰りにはお小遣いで株でも買われたらどうですか?」なんて冗談を言ってました。

そんなこと言われたってねぇ、おいらの小遣いで帰るほど株が安くなったら、そりゃ日本経済が崩壊したときだわ。買えるようにならないで欲しい。(;^_^A アセアセ…