鎌倉 2010.11.03    円覚寺宝物風入・仏日庵から方丈

舎利殿のある正続院から出て、方丈の前に更に奥へ行きます

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正続院のお隣はここ円覚寺を建てた北条時宗の開基堂・仏日庵です。

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拝観料と合わせて500円で、お線香1本とお抹茶を頂けます。お茶菓子は昔からこの鳩の落雁。そういえば報国寺のお茶屋さんもこの落雁ですね。最近はあまり行っていないので定かではありませんが。

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ススキが秋を感じさせますね。

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そして、突き当たりが黄梅院です。北条時宗の夫人で東慶寺を開いた覚山尼が時宗の菩提を弔うために建立した華厳院が前身ということになっていますが・・・

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現在の黄梅院は足利尊氏が夢想疎石の塔所(高僧の墓所)として創建したものです。応安元年(1368)には室町幕府・二代将軍足利義詮の遺骨が分骨され、これによって黄梅院は足利氏の菩提寺としての性格を帯びることとなったとのこと。そのため、元旦の夜明け前にここに来ると、他の塔頭には北条氏のミツウロコの紋の幕がかかっているのに、ここだけは足利氏の紋の幕をかかげています。


さてこの黄梅院はお花でも有名で・・・。と云ってもこの季節には花は少ないのですが、代わりにお花屋さん的な実が。これは千両ですね。

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こちらは黄色い千両。

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葉っぱは同じだけど赤じゃないんで不安だったのですが、黄色い千両もあるみたいです。


これ、もうちょっと淡い色なんですが。前にもここで撮ったことがあるんだけど、さて何て花だったか?

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赤い花は秋明菊です。ここまで赤いのはあまり見たことがありません。東慶寺で赤い秋明菊と呼んだものは、ピンクと言い直さなければならなくなりましたね。

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割とポピュラーな紫式部です。よく見かけますね。

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黄梅院からの帰路です。右が先ほどの仏日庵。ここも紅葉定点観測ポイントです。私のね。

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さて、いよいよ円覚寺宝物風入メイン会場です。こちらが大方丈、庫裡、書院へのお玄関。

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内部は撮影禁止です。荷物は預けて会場に入ります。
何しろ方丈とか、お座敷で、ガラスなどなしに丸山応挙、雪舟、牧渓その他の教科書やら美術書などに出ていた絵画の本物がぶら下がっているのですから、振り向きざまにバックでガシッなんてなったらたまったものではありません。こちらもその方が安心。

宝物って凄いのかって? ちゃんと数えてはいませんが、半分ぐらいが重要文化財だと思います。応挙、雪舟、牧渓とか、教科書に出てくる達磨大師の絵とかは有名なので、スゲー、本物だ〜! と思います。でも、その他のもっと古い仏教絵画は、例えば南宋時代の張思恭(ちょうしきょう)筆と伝える五百羅漢図なんて、多分変色でしょうが真っ黒で近寄ってじっと見ないと絵だとわからない、でも近寄って部分をじっと見ていると全体でどんな絵なのかわからないって具合。

そんな中で人気があるのが江戸時代ぐらいの地獄絵ですね。家族連れのお父さんが小さな子供に「ほら、嘘をつくと地獄でこんな目にあっちゃうんだよ」なんて云ってたのには笑いました。実際にこういう地獄絵は文字の読めない農民などに見せて、「悪いことをしたらいけないぞ。あとでとんでもないことになっちゃうぞ!」と教える為のものだったと円覚寺の古老に聞いたことがあります。お父さんの使い方は正しい。(笑)

古文書類はちょっとだけお勉強しているので「う〜ん、これが御教書の実物かぁ」「これが貞時の花押かぁ」程度には面白いです。(読めないけど)


円覚寺に入ったのは1時半過ぎだったのですが、方丈を出たときにはもう4時10分前。
すでに2時間以上ですね。おっ、あそこに見えるのは・・・

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わかります? 狩野典信の達磨像です。どっかで見たことがあるでしょ。

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・・・そんな気がするのは俺だけかなぁ。


大方丈中央に掛けてあるのは開山(無学祖元禅師)像、です。左には龍の絵、隠れて見えませんが、右には虎の絵があります。全て岸駒の筆。岸駒の虎図は有名なんだそうですね。

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山門を潜る頃にはもう日も落ちかけて。

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デジカメの時計では4時1分前ですが「もう締めますから急いで下さい」と云われてみんな早足になります。ほんと、円覚寺は時間がかかるわ。

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