釈迦堂切通の道    安国論寺

日蓮宗のお寺です。桜の頃は山門前のしだれ桜?が綺麗でした。大きな白い旗が山門の両脇に立っているのがとても印象的です。

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創建は建長5年(1253)と言うことですが、この1253年とは日蓮が安房から鎌倉に入った年のことです。名前の由来は日蓮の「立正安国論」から、それをこの地で書いたと言われています。

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碑文
建長五年(1253)日蓮上人 房州小湊より来たり 此地に小庵を営み始めて法華経の首題を唱へ 正嘉元年(1257)より文応元年(1260)に及び 岩窟内に篭(こも)り 立正安国論一巻を撰述せしは即ち此所なりと言う

このあたりは北条時政の屋敷、浜御所があったはずですがその位置ははっきりしません。
安房から鎌倉に入った日蓮上人がここ松葉が谷に来て初めて草庵を結んだ所の一つと言われています。
ひとつと言うのは「こっちが本物じゃ!」と言うところがお隣にもあるからです。まあいずれにしても日蓮は20年この地で過ごし文応元年(1260)39歳の時に、この谷戸の草庵で「立正安国論」を書き、北条時頼に建白しました。

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がしかしその内容は他の宗派に対して極めてと言うか極端に排他的であった為、怒った他宗派(時宗かなぁ、いや時宗はもっとあとだ、極楽寺の律宗の門徒かな?)の民衆に襲撃されたりします。これを日蓮宗的には「法難」と呼びます。
でその「法難」のひとつ、松葉が谷焼き討ちの際に「白猿に袖をひかれて避難した」と言われますが、この寺にも「これがそう!」と言い伝えられる南面窟があります。
でも名越切通しの逗子側にもそういう伝承のあるお寺がありますね。


山門の脇に板に書いた案内図がありますが、良いですねぇ。

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で、こちらが山門です。

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桜の季節に、山門を入ってすぐのところにぼけの花だと思うんだけど、綺麗でした。

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さて、こちらは正月の本堂です。

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ここが日蓮が草庵を結んだ処と言うのでしょうか?

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その脇にはそれを記した石碑があります。

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さて帰り道、小さなお寺ですが、良いところです。

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妙法寺道

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さて、その安国論寺山門の左側になにやら立派な石碑が立っていて「妙法寺道」と。
行ってみましょう。この小径もなかなか感じの良い露地です。

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少し行ったところに右に入る小径が。そこに案内板が。道を直進すると大宝寺と、佐竹屋敷跡と言われている処ですね。で、ここを曲がると妙法寺なんですが・・・・

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ふと横を見ると・・・・、う〜ん、なんか変わった建物。いや木造なんですがね。あの窓の高さは何? と表札を覗き込むと、柔道の道場なんだそうです。納得。

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