鎌倉の秋2006.1105  4.円覚寺方丈宝物風入れ 

さて、いよいよ宝物風入れの拝観です。こちらは方丈。

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内部は撮影禁止ですのでお庭からその様子を。正面の軸れは開山の無学祖元禅師だったかな?

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こちらに見える大きな書はお茶の世界で有名な松平不昧だったと思います。

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でもいつもまじまじと見るのは地獄絵ですね。以前に老師様が説明してくださったのですが、字の読めない農民などへの道徳教育に「悪いことをすると死んだあとにこういう目に遭うんだよ」と教える為に書かれたものとか。

子供を虐待した母親はこれかな? なんて見ていると感慨深いです。一見恐ろしげな絵なんですが、良く見ると血の池地獄で苦しんでいる女達と一緒に血の池地獄から出た蓮の葉の上に座っている女性も居たり、罪深い女も功徳を積めばこうして助かるのだよ、とでも教えたのでしょうか? このシーンでどういうことを教えていたんだろうと考えながら見ていると、そんなに恐ろしい絵ではないんですよね。


もう秋と言うより冬に近い光景ですね。

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ところで、宝物風入れにも展示されなかった名宝が12月3日まで五島美術館に展示されているんだそうです。

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この無学祖元禅師の像は鎌倉国宝館で見たものだと思いますが、ほんとに写実的でまるで生きているかのようです。出来ればまた見せて頂きたいのですが、行けるかなぁ。


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