奈良・古建築の旅     薬師寺の東院堂        2016.05.13

二棟の廻廊を進んでいくと、なにやら薬師寺らしくない建物が。薬師寺らしくないとは単に朱色じゃないってことですが。この建物のことは見に行くまで知りませんでした。

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なんでも縁起によると、元明天皇のために皇女の吉備内親王が養老年間(717 - 724年)に建立した東禅院が前身だそうです。現在の建物は鎌倉時代・弘安8年(1285年)の建築。堂内の厨子に本尊・聖観音立像を安置しているそうです。

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なんかホッとしますね。 でも鎌倉時代・弘安8年(1285年)の建築ということは大仏様か禅宗様なのでしょう。流石に疲れ切っていて細かいとこまでは観察していません。予定外だったし。

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あの釘が出ているみたいなのは、鳥が巣を作るをの防ぐためでしょう。

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正面は仏教寺院らしく、開き戸が中心なんですが、中央一間だけ内側に蔀(しとみ)を立てています。開き戸と蔀(しとみ)の組み合わせって他にも有りましたっけ。

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組物は一手先(いってさき)ですね。
二軒(ふたのき)ですが飛槍垂木(ひえんだるき)ではありません。鎌倉時代ですから。

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蔀(しとみ)は下は外さずに、上だけ内側に跳ね上げて窓のようにしています。
外側に開き戸がありますので、半蔀でも内側にしか開けません。あれ? 何か変。中に入ってみましょう。

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うわっ、そういうのも有るとは聞いていましたが、ここだったんだ!
何を興奮しているのかというと、跳ね上げる上蔀が一枚でなく、二枚のパネルで出来ていて、それを畳んで跳ね上げて釣っています。

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判らない? 拡大してみましょう。これなら判るでしょ。あぁ、ビックリした。

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堂内は撮影禁止なのですが、お願いして特別にこれだけ撮らせて頂きました。
外からだとこの畳んでいる状態が判りにくいので。

再び外へ。

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外からなら中を写しても構わないそうです。なので天井は外から。

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小組格天井(こぐみこうてんじょう)です。春日大社の幣殿もこうでした。

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update 2016.08.16