21/3/3     東京都の感染者推移グラフ.4  

第1波のときのグラフ、 第2波のときのグラフ、 第3波初期のグラフ

緊急事態宣言が2週間延長になります。
こちらも毎日三種類のグラフで分析していたので、実を言うと妥当な判断だと思います。
今解除したら、5月にまた再々宣言だなぁと思っていましたので。
でもあの首相がよく決断したなぁ。
医師会会長の発言と、なにより五輪中止が怖かったのでしょう。
それならせめて1ヶ月早く宣言を出していれば1ヶ月で済んで、
こんなことにはならなかったのにねぇ。

と書いた直後の報道です。
なにこれ。まじめに付き合う気が失せますね。

コロナ対応に当たる政府関係者は首相の判断をこう解説した。
「小池知事に『やられた感じ』を出さないためだ。ゲームになっている」   (3/4 AM5:00)

思わず納得してしまいました。やはり政治家は 実効性 など眼中に無いようです。

三種類のグラフがこれです。細かい説明は前回のものをご参照下さい。

報告日別による陽性者数の推移

通常ニュースなどに出てくるのは東京都が発表するこの「報告日別による陽性者数の推移」です。
(図1)


確定日別による陽性者数の推移

(図2)

上二つの図の線グラフでは赤が普通の移動平均ですが、黒は3日ズラして1週間の中央に加工しています。

最後の右端は単純な下げ止まり曲線に見えるかもしれませんが、これはちょっとヤバイです。
直近3〜4日はあとから上乗せされるから。正確に云うと日々の集計の内、当日+前日分は64%しかありません。残り36%は遅れて上乗せされます。その影響が一番大きいのが直近3〜4日。
移動平均の直近3日は後で跳ね上がります。
信じられるのはそれを除いた黒の折れ線移動平均まで。

発症日別集計

「確定日別」グラフよりも更に実態に近いのが発症日別集計です。
この発症日はご本人の記憶なので多少の誤差は含むはずですが、でも調査しうるデータの中ではこれが一番感染拡大の実態に近いものになります。
でも近いだけで実際の感染はこれより5日前です。

青い部分は8日前の集計値。赤はそれから1週間の増加分です。

まず1月30日時点の同じグラフを出しておきます。
(図3-0)1月30日時点


11月から急拡大を始めた第三波も1/4にピークを打ったあと急に下がっています。

ところが現在では様変わり。
(図3-1) 3月3日時点

右端を拡大してみます。三週間前までは発症者は順調に減っていますが、この三週間は足踏み状態です。三週間と云っても、直近一週間の発症者は青と赤を見比べてもらえば判るように、この先一週間の間に発見されて増加しますので、本当に下がっている訳ではありません。一週間前から更に一週間の間は、この先一週間で若干は上乗せされますが、そう大きくは変わらないということになります。このグラフを1/30時点のグラフと見比べて下さい。
(図3-2)

専門家会議とか日本医師会が「下げ止まっている」というのはこれのことです。第一波の頃「ハンマーとダンス」という記事(論文?)が有りましたが、ハンマーの振るい方が全くダメですね。第二波の始まりを検知した段階でハンマーを振るわなかったからここまで拡大してしまった。
ダンスを段々小さくするのではなしに、段々大きくし、経済のダメージもそれに伴い大きくした。
それよりも深刻なのは、大人の弱者も勿論のことながら、
若年層のメンタルヘルスに大きなダメージを与えてしまったということでしょう。
経済のダメージは回復に数年かかるかもしれませんが、若年期のメンタルヘルスへのダメージは一生、つまり数十年続きます。あとはレジリエンスに期待するしかありません。

その意味では最初からとんでも無かったですね。前政権の全国一斉休校
あれは経済に影響しないところで「私は毅然と対策を打った!」とアピールしたかったんでしょうが、実効性など何も考えずに「見栄え」だけを考えてるということは当時から見え見えでした。
更に「go to トラベル」?
いま「go to トラブル」と打ち間違えてしまいました。深層心理がそうさせたのでしょうか?

4/20 追記

4/20のデータ発表が遅れています。嫌な感じですね、これまでも何回かありましたが、こういうときは感染者が急拡大して、保健所の調査が間に合わないときです。あっ、やっと2時間遅れぐらいで公表されました。遅れた原因はこれ? 発症日別の推移です。3月末時点で判明していたのが青、赤は4月に入ってから4/20までにPCR検査で感染が判明した人達です。発症日が昨日という人が49人も。

3月後半に既に増加傾向が見てとれますが、4月に入ると更にジリジリと増加しているのが判ります。加えて青の最後のエッジに比べて赤の最後のエッジは切り立っていますね。いやな感じです。読み方は様々出来るでしょうが、これが変異株「N501Y」による症状の進行の早さを表しているのだとしたら、背筋が寒くなりますね。まだ昨年12月のような急増には至ってはいませんが、今月末から5月にかけて現れるんじゃないでしょうか。グラフの推移を見ているとそんな気がします。確定日別のデータも取らないと。(;^_^A アセアセ

ついでに確定日別のグラフも出しておきましょうか。確実に拡大してますね。ホップ・ステップ・ジャンプの最初のホップ段階ですね。ここでハンマーを振るわなければ政治家なんか居ない方方が良い。でもその動きは既に出ていますが。「報告日別による陽性者数の推移」はニュースに出ていますのでそちらを。

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