心身のバランスを取り戻す呼吸法 v4    【 indexへ】

お釈迦様の呼吸法は腹式呼吸

「息がつまる」「息をのむ」「息ぬき」・・・心のありようと呼吸には非常に密接な関係が。
呼吸で心の緊張を解きほぐし、体の調子も整える
お釈迦様の呼吸法はお腹を引っ込ませて息を吐き、お腹をふくらませて息を吸い込む。

お釈迦様の呼吸法のご利益 

1. 体中に酸素を行き渡らせる

同じ量の空気を吸っても、取り込む酸素は胸式深呼吸で1.3倍、腹式なら1.5倍。

2. 血流の活性化・特にお腹

お腹は一番運動しないところ。神経も筋肉も寝ぼけ状態。そのお腹を活性化。

  • 胃腸の働きが活発になり消化機能が改善、便秘も改善。(わかる気がする)
  • ちょっとは腹筋も鍛えられるので、腰痛予防にも。(ちょっとはね)
  • 停滞していた静脈の流れもよくなり、冷え性にも効果的。(らしい)

笑って元気になろう」も笑いが横隔膜を動かし血流を良くするからと。

3. 精神科的・内科的効用も

「息がつまる」「息をのむ」はストレス反応だが、その状態で固まってしまうことが。
その慢性的な交感神経の緊張状態に対して・・・

  • 交感神経を鎮めて自律神経のバランスを保ちストレス症状を改善

(2) もっと単純に、落ち着く

  • 精神を安定させ、心身ともにリラックス。スーッと眠りにつきやすい。

眠れない夜も、あせらずに真っ暗にして布団の中で深呼吸。それだけでも脳と筋肉の疲れがとれる。息を吐くときに交感神経による緊張が解けて、脳波はリラックスしたα波やθ波の状態に。

(3) もっと高尚に、悟りが開ける・・・かもしれない


初級編・リラックスする為の呼吸法

最初はゆっくりと普通の深呼吸でよい。それだけでリラックスできる。スーッと眠れるかも。

  1. 楽な姿勢で目を閉じ、普通に深呼吸をする。呼吸に意識を集中
    この単純なことが実は一番の極意
  2. オヘソの下のお腹の膨らみが丹田(たんでん)。そこに手を当てる。 
    体の力を抜き、手を当てているお腹に意識を集中しながら、ゆっくりと息を吐く。
  3. 呼吸のサイクルは「吐く」 から始まる。「吐く」に意識を集中する。
    息を吐ききれば、体は自然に息を吸う。
  4. 目安として「5秒で吐き、5秒で吸う」ぐらいで、ゆっくりと深呼吸をする。
  5. 5分間ぐらいから初めて毎日続ける。慣れることが大切。
  6. 慣れてきたら、吐く時間を少しづつ伸ばしていく。「10秒で吐き・・・」ぐらいまで。
    吸う秒数は自然体で。
  7. 深呼吸の時間も徐々に長くして1日15分ぐらいまで。
  8. お腹に置いた手を意識して、吐くとき「凹む〜」、吸うときお「膨らむ〜」と思ってやれば、いつの間にか腹式(丹田)呼吸ができるようになっている。

雑念から解放されます。
頭の中は「吸って〜」「吐いて〜」「凹む〜」「膨らむ〜」しか無いから。そこが大切。

呼吸法の目的は、「脳」と「体」と「思考」の緊張を取り去り、代謝・循環をスムーズにして、エネルギーを体中に行き渡らせることです。技を競うことではありません。

中級編は2つの短息、「お腹の体操」や「胸の体操」を混ぜる

「胸の体操」呼吸法

アメリカのオステオパシー医フルフォード博士の「ピストン呼吸

  • 楽な姿勢で椅子に座り、鼻で深く早い呼吸をする。思いっきり勢い良く吸ったらすぐに勢い良く吐き出す。エンジンのピストンのように。
  • 腹式呼吸でなくて胸式呼吸。むしろ胸(胸郭)を目一杯大きく広げる。胸で天井を押し上げるようなつもりで。
  • 10回から始めて余裕で出来るなら10回づつ増やす。これしかやらないなら100回目標だが、腹式呼吸もやっているなら半分でも30回でもOK。

簡単なようだがこれが難しい人がいるとか。もちろん難しい人にこそ大切。
固まっている胸郭を解きほぐし、停滞してうまくはたらかなかった全身の細胞を、正常な活動が出来るように戻してやる(再生する)効果があると。

「お腹の体操」呼吸法

腹式呼吸が出来るようになったあとの話。お腹を絞り切るつもりで、早く、吐けるだけ吐く。力が入ってもよい。狙いは2.の「お腹の血流の活性化」。

その他のアドバイス

  1. お風呂に入っているときに行うのも効果的。
    ぬるめのお風呂に長く浸かるのが良いが、でもたいくつ。その暇つぶしに腹式呼吸は一石二鳥
  2. 疲れているときには布団に入って「リラックス呼吸法」だけ。
    楽にゆっくり深呼吸するだけでも良いです。ゆっくり息を吐くと心身の緊張がとれます。そのまま寝てしまいましょう。
  3. 呼吸法には様々な「型」や「流派」が。ネット上のチラ見で「こうでなければいけない」などとは思い込まないように。道場で正式に修行するなら良いですが。
  4. ただの深呼吸でも効果はあります。効果を実感しながら無理をせず、少しづつ腹式呼吸に慣れていく方が精神的にも健康です。
  5. 吐くときには体中の悪いものを吐き出すつもりで。吸うときには自然のエネルギーで体を浄化するイメージが持てればなお「吉」。酸素だって自然のエネルギーですぜい。