裏面の21項目のそれぞれを、そうであるほうが良いか、ない方が良いか、◯×をつけてみてください。
本来は5段階自己評価ですが、回収も評価もしないので無視。だいたい学生用だし。
レジリエンス(resilience) とストレス(stress) は元は物理学の用語。
ストレッサーが「外力」を与えるもの、ストレスは「外力」または「外力による歪み」、
レジリエンスはそれを「跳ね返す力」。バネですね。
1970年代には貧困や親の精神疾患などの不幸な生育環境に置かれた児童の研究で。
その後、PTSDなどの精神疾患に対する防衛因子、抵抗力として。
あるいは戦争、災害、事故など、極度に困難な状況からの奇跡的な生還者の特性の研究で注目されはじめた。
レジリエンスは心の免疫力
同じ状況で風邪をひく人とひかない人がいるように、
同じストレスを受けても心が折れる人と折れない人がいる。折れない人の条件は何か?
というのがレジリエンスの話題。
どこかに負担がかかっても、他で支えることができれば跳ね返せる。
弱いところが幾つかあったって強いところを活かせば大丈夫と。
その強さがレジリエンスで、強さを支えるものがレジリエンス因子。
いわば心の免疫力。
「精神的な強さ」とは「根性」ではないそうです。むしろ「しなやかさ」。
どんなものがレジリエンス因子なの?
日本の学者は「新奇性追求」 「感情の調整」 「肯定的な未来志向」の3因子で構成され、「自尊心」が高い人もトラウマやらストレスに対して強いと。
小塩真司 「ネガティブな出来事からの立ち直りを導く心理的特性−精神的回復力尺度の作成」
海外では「自尊心」 「ユーモアのセンス」 「楽観主義」 「支持的な人が傍にいること」とか、それに加えて 「積極的な対処様式」 「柔軟性のある認知」「信念」 「運動」 「信頼のおける相談相手」とか。
日本の学者だけユーモアを上げていない。日本人頭固すぎ!
それぞれに対応する生理学的な要素があると。
例えば・・・
- ユーモアは心と体の緊張を鎮める=生理学的には交換神経系の興奮を鎮める
- 適度な運動はストレスの発散に=ホルモン系のストレス回路を落ち着かせる
こう並べるとストレスに対する「心の強さ」だけに関係しそうだが、
それだけでなく病気からの回復力にも関係しているとか。難病から奇跡的に回復した人もたいていそういう人。強い「希望」、治ることへの信念をもっている。
具体的にどう考えれば良いの?
というのが実は最初にやってもらった21項目。
ストレス溜まってりゃ気持の切換なんてそんなに簡単には。というときには・・・
- 最初の一歩はリラクセーション。
心と体の緊張を取り去り、慢性ストレスをブツ切りに。
- その次ぎに気持をマイナスからプラスに切り替えればブツ切りストレスは栄養に。
ホントかって? 信じる者は救われます。
「気持をマイナスからプラスに」できるためには、
- 楽しむこと。大きな楽しみひとつより小さな楽しみを沢山もってる方が良いかも。
- ユーモアはとても大切。笑えれば駄洒落でも可。
- そしてエネルギーの補給基地となる「味方」「仲間」が必要。
「連れあい」でも「恋人」でも、「親」でも「子供」でも、「友人」、「仕事仲間」でも良い。
ということで1年間の総まとめ
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「病は気から」は本当らしい。
心の持ちようは精神的な健康にも、身体的な健康にも、とても大切。
- 生理的だろうが心理的だろうが、慢性的疲労は万病の元。諸悪の根源!
- 神経質なのも脅迫観念もダメ。
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「寝る子は育つ」は大人にも言えるらしい。免疫力・抵抗力が強化される。
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快ちよい体験は「 免疫力」を向上させるらしい。
「人を助ける」「感謝する」なんてことも 含まれるらしい。
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子供に幸せになって欲しいなら親バカは「吉」。
抱っこ、笑顔、褒める → 幼児・子供は自分には味方が居ると → レジリエンス強化
おまけ
アンドルー・ワイルもこんなことを・・・
- 体は健康になりたがっている
- 治癒は自然の力である
- からだはひとつの全体であり、すべての部分はひとつにつながっている
- こころとからだは分離できない
- 治療家の信念が患者の治癒力に大きく影響する
( 『癒す心、治る力―自発的治癒とはなにか』 pp.64-67 )
最後の1点は、「希望と信念が自分の治癒力に大きく影響する」と読み替えましょう。
病気は「治る」、「治せる」と思ってないと治りません。
風邪が治るのは「そのうち治る」と誰もが思っているからです。
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