釈迦堂切通の道 竹之家の田舎蕎麦 |
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私は蕎麦マニアではありませんから、別にあちこち食べ比べたりはしませんが、ここのお蕎麦は好きで良く行きます。 行くと言っても「竹之家へ行こう!」と思って家を出る訳ではなくて、こっち方面を自転車で散歩しているときに「さぁどこで食べようかな? 今月はまだ行ってないから竹之家に行こうかな?」と言うような乗りですね。 鎌倉ではこちらと、あとは「段葛のこ寿々 」ですね。「五島
」もお蕎麦屋さんですが私は天丼を食べているので。ちょうど性格が違うので、この2軒で十分満足しています。 私がこちらの竹之家を最初に気に入ったのはこのごく普通の古い家みたいな控えめな店構えと、あと入り口の引き戸の両脇に盛塩がしてあったことです。 あれ? 暖簾が違ってる。 「こ寿々」とこちらの性格の違いと言うのは、なんとなく「こ寿々」の方が「お上品」で、それと比較すると竹之家さんは田舎蕎麦って感じかな? いや世間でどう言われているのかは知りませんが。
などと口には出せませんでしたが、そう言う思いが頭の中をグルグル。(笑) と言うことから女将さんとあれこれ話しをしながら食べ終えたのですが、女将さんの言うには本当の田舎の田舎蕎麦はそれよりももっと太いんだそうです。確かに私が食べたのは「うどん」よりは細かったですが。(笑)
などと高尚に学術的に日本人の生活文化史に思いをはせていたんでありましたぁ。 そのあともう一度その田舎蕎麦を食べに行きました。意を決して、覚悟を決めて。 えっ? それ以来ずっとぶっとい田舎蕎麦を食べているのかって? 一度少し遅い時間に行って、ガラガラ、っと戸を開けたら、 私はいつもアフリカ探検隊か登山みたいなカッコして自転車で行くのでこちらの女将さんにもすっかり顔を覚えられて、北鎌倉に住んでることまで覚えられていて良く話しをします。 「今日は、北鎌倉の方は人の出はどうですか?」「小町通りの方はどうでした?」 こないだ初めて暖かい蕎麦を食べました。いやぁ、走ってるとホント寒い日で。(^_^;) ちなみにこの囲炉裏の席が私の定席です。最近女将さんとしている話しはこの黒い藁灰のこと、昔はそれこそ俵みたいに藁を沢山使っていて、荷作りの緩衝材も藁だったりで、東京にいても手に入らない事もなかったんですよね。 女将さん:最近の方はこの藁灰をご存じ無いんですよねぇ、 いや、あの女将さんもご主人も、俺より若いと思うぞ。 (;^_^A アセアセ… ところが残念なお知らせが。この竹之家さん、2010年末をもってお店を畳むんだそうです。12月12日にカレンダーを持っておじゃましたら、女将さんが「主人ももう歳なので」と。まあ、最後にお蕎麦を食べられたのは幸せだったと思うことに致しましょう。でも残念ですね。しかし、親爺さんはそんなに歳には見えなかったけどなぁ。 |
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