北道3世号作成記 Page1 |
2003/6/22に第1回打ち合わせ始まると言う訳で某師匠のところに乗り込んだのがもう半年も前、今年の6/22のことです。もちろん目的は本格的「お散歩クラブモデル」で御座います。山サイ兼ツーリング車はもうわびさび2世号で完成しているから良い。「長く走る」は最重要課題ではありますが「早く走る」は全然考えません。 前回(わびさび2世号)ではシートチューブ角度であの頑固師匠が巌として首を縦に振らず、あの手この手で測定時に小細工までしてやっと73度までは獲得し、それで手打ち。が、「今度こそ負けるものか!」と決意も固く乗り込んだのでありました。つまり前回よりも更に倒す!
とね。これが功を奏したみたい。プラス前回の攻防戦プラスその後の付き合いでこっちがどういう人間か解ってきたと言うこともあるのかもしれません。 ジオメトリの制約話・フォーク角度とオフセット今回はハンドルが全く違うし師匠の言うには「ホントはトップチューブ長(TTL)はもっと長い方が良い」らしいんで、、腕の長さとか測って、前回より前方に20mm長くしようってことになりました。これだけで仮想トップチューブ長(VTTL)は530から550mmに。ステムは100mmの想定です。前方にってことわったのは更に後方にってのがあるんですな。前方後方を分けるのはBB位地から垂直に上がったTTLとの交点です。それを前提に
と前回の師匠の図面をベースに色々相談をしていたら、思わぬところで新事実発覚。フォークオフセットには昔から定説とされる計算式があって、それで計算すると私の自転車は50.86=50mmが適正となるようです。でも今の自転車は55mmなんだよな 。「何で4mm伸ばしたの?」と聞いたら、私の体型からはVTTLは530で、それだと足とホイールが干渉しそうでちょっと伸ばしたんだって。
とおっしゃる。 「許容範囲ってどれぐらい?」と聞いたら、あと+2度だって。んじゃ〜、あと+1度足そうってことでこれも仮置き。なんて話の最中に師匠が2階から薄い本をもってきました。S51年・技術資料「自転車の性能−効率と操作性」ってやつ。師匠が
「これで勉強してオフセットとヘッドアングルは自分で決めなよ」 で、勉強したけど鳥山先生のは「じゃ〜どう決定すればいいんじゃい!」 ってのが全然解らない。S51年・技術資料はその点明快で計算式も載ってるけど、でもその方程式の根拠となる実験はオフセットで言えば25mm刻みの大ざっぱな実験。5mm単位の話じゃないぜ。 んじゃま〜計算式通りでいいや、師匠もこの計算式を信用してるんだから。で、確か計算結果は48.3mmぐらいだったんです。49.3だったかな? まあ大した違いではない。それで、45〜50mmでお任せと言う発注仕様書1版で正式発注をしたのが10/26。某師匠から基本図面が上がったのが11月末です。 シートチューブ角度で、シートチューブ角度もどうやらその関係、ジオメトリの制約話「も」有ったようです。 今回は某師匠があっさりとシートチューブ角度を倒すことに同意したのは、トップチューブが伸びたことによってその制約が無くなったことが一番大きいようです。もちろん、現在の自転車のポジションに満足しておりサドル位置は変えず、サドルとピラーの固定位置だけ後ろに下げる。これはサドルバック装着の為であるって口上も効いたかも。その口上はほんとうかって? ところでそのシートチューブ角度(SA)は普通私の体格でロードを作ると74〜75度、わびさび2世号で73度。それに対し今回の持ち出しは当初71.5度、打ち合わせ中に71度、しかしちょっと考えた。 と言う訳で師匠がちゃんと71度で図面を引いてくれたあとに72度に戻しました。これでもサドルをめいっぱい後ろに下げれば71度状態は試してみれる訳だし、目一杯前にすれば73度状態でかつサドルバックの足への干渉は少なくなる。 ちなみに72度と言うのは大昔にJCAだったかがちょうど日本のフェデラルのような感じでサイクリングセンター貸し出し用スポーツ車を設計していろんな自転車町工場に発注したときの仕様と同じです。まあ、特に計算された角度と言うより、単に当時の自転車の一般的角度だっただけかもしれませんが。 ちなみに今回某師匠が作ってくれた図面は上に今回の3世号、下に前回の2世号の仕様が書いてあるんですが、面白いことに前回のHA/SA 72度/73度 が今回ではひっくりがえって73度/72度と言うことになっちゃいました。(笑) |