どろよけ・実用編
タイヤを覆う泥除けは確かに確実です。ママチャリも含めた実用車には必ずついています。ただしここではどうしても必要な範囲はなに? と問題を立ててみます。 と言うのは、ママチャリも含めた実用車に比べて、我々はもっと長い時間、長い距離を走りますが、一方で服装(装備)も違います。 ロード系の人達は違いますが、私は雨が予想される場合は上下ともゴアテックス、靴もそうです。雨の可能性は少ないと思ったときは下を省略することもありませが、これは季節にもよります。雨具の内側もコットンなどは使いません。近所のお散歩は別にして。 また、昔に比べて道路事情も違います。山サイは別にしてツーリングならほとんど舗装路ですね(残念ながら)。
リア
リアは割りと簡単です。どのみちゴアのパーカーは着ていますから後はお尻です。 リアタイヤから飛んでくる水滴は遠心力でタイヤの表面をたどって横から見ると一番外側、上から見るとタイヤの中心にあつまり(スリックと仮定)、そこでスピード=タイヤの回転数が高いと遠心力に耐え切れずにタイヤを離れて飛んできますが、飛ぶ方向はスポークに対してほぼ直角です。(ラジアル組なら) また、後ろから見ると、真上に飛んで行きます。遠心力ですから横にブレたりはしません。それがぶれるとしたら横風でしょう。 ですから、タイヤから防ぎたいものの上の位置に線を引き、その線を邪魔するものがあればタイヤの跳ね上げは防げる訳です。つまりお尻に相当する赤の部分をシャワーから防御するには遠心力により吹き飛ばされた泥水を青の部分で遮ってやれば良い訳です。もちろん引力と空気抵抗で実際の水滴のコースは若干違う点はネグッていますが、経験的にもそんなには変わりません。 今年の1月の邪ら合戦・静岡から遠州灘ツーリングのときのあのサドルからちょいと飛び出しただけの泥除けでも十分なのはそういう理由です。
そう考えると一番合理的なリアガードはタイタに対して縦に5cmもあれば十分と言うことになります。で、実はそういう製品も有るんですね。ロード用でしたが。
フロント
フロントはもうすこし厄介です。 ロードでもMTBでも泥道レースでは顔が泥だらけになっていますが、あれは車輪が半回転したあとに、フォークを過ぎた直後から、フォーク先端の真上までの間にタイヤを離れた泥水や泥そのものが、空気抵抗で減速したところに乗り手の顔が突っ込んでいくわけです。 でもまあ、顔は無視しましょう。少なくとも私は雨の日にそんなにシャカリキには走りません。スピードをコントロールすればそこまでは飛んでこないのですから。 で、どこをガードしたいのかと言うと靴ですね。靴と言っても泥除けが必須となるような場合は靴だってゴアテックスですが、ゴアの登山靴だって半日もザアザア降りの中にいるとしみてきます。小雨なら致命的な不快感とかストレスにはなりませんfが、前輪の跳ね上げシャワーを浴びていると小雨でも靴だけはザアザア降り上体になってしまいます。企業のリスクマネジメントでもそうですが、リスクゼロなんて出来る訳はないんで(だって上から雨だって降ってるんだからどのみち濡れます)要はリスク(水)を許容範囲内に押さえてやれば良いのです。
まずもって、靴の濡れは下からシャワーを浴びるお尻ほどにはリスク(ストレス)は高くありません。小雨2時間ぐらいならどうでも良いです。がまあ、小雨ばかりでもないし2時間しか走らない訳ではないのでゼロではなくとも軽減してやる必要はあります。
で、こないだ町田のケルビムまで小雨の中を走ったときに観察しました。 前輪が跳ね上げる水滴が靴に当たるのは上の画像のクランクの円のうち、靴が赤の位置にあるときです。その靴を襲う水滴は前輪が跳ね上げた水滴がダウンチューブの青の位置にぶつかって斜め下に跳ね返されたものです。おもしろいことにチェーンホイールのある側の右足よりもそれのない左足の方が倍近く、少なくとも1.5倍は濡れるようです。チェーンホイールがガードになっているんですね。それやこれやでダウンチューブ全体をガードしなくとも青の部分だけガードするだけでリスク、あるいは水被害額は1/3以下に低下するように思えます。白玉あんみつ号もわびさび2世号もダウンチューブ全体をガードしていましたが、現在の3世号のシンプルさを損なわずにコストパフォーマンスをあげるには青のとこだけガードってのはなかなか良い手かもしれません。
これで十分な効果が確認されたら、いよいよロングツーリング(当家比)のプランニングです。
出来ました! これなら美観も損ねないですね。さて、効果のほどは? 雨が降るのが楽しみです。(爆笑)
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